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ニーズ分析手法のC-NAPⅡを使用して情報システムにかかわるニーズ分析を行います。
C-NAPⅡ(シーナップ・ツー)とは1989年に富士通株式会社が発表したシステム要求分析技法です。
C-NAPⅡは従来からニーズ分析技法として存在していたC-NAPと、この分析結果を元にシステム開発に繋げる
新たな2つの技法を統合し、C-NAPⅡとしてまとめられています。
C-NAPⅡの体系
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ここでは、C-NAPⅡ/NA(ニーズ分析)を説明していきます。
(正しくはC-NAPⅡ/NA又は単にNAと称すべきでしょうが、ここでは以降C-NAPと称します)
C-NAPはブレインストーミングやKJ法などのような“技法”です。
C-NAPの目的は情報システムを開発するにあたって、顧客のシステム化要件(要求)を正確に把握するものでした。
しかし、この技法は「情報システムにとどまらず、様々な問題解決や要求ニーズを検討するうえで優れた技法」となっています。
C-NAPの5つのフェーズ
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C-NAPは対話(議論)を通じて目標や対応策を導き出します。
特徴としては“対話の出発点を問題点として議論を重ね解決策を導き出す”事にあります。
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1.第一フェーズ(現状調査)
まず第一のフェーズですが、ここではこの先の事前準備と情報収集を行います。
事前準備
事前準備ではC-NAPを実施する目的を明確にします。
C-NAPは対話を通じて問題解決や要求ニーズを明確にします。つまり複数人での討議が実施の中心となります。
その為には共通する目的を明確にする必要がありますので、最初に討議のテーマを決定します。
情報収集
検討テーマに従って、様々な問題点を収集します。情報収集するにあたってPNカードとういカードを使用します。
PNカードの使用は情報収集する問題の精度(正確性)を高める上で大変に有効なツールです。
PNカードには5つの記入項目がありますが、この項目を全て記入する必要があります。もし全ての項目が記入できない場合は、その問題は問題ではない可能性があります。
また、PNカードには現状の問題点等を書き出すのですが、このままでは観点の違いなどから“上質”な問題提起がされない恐れがあります。
ここでいう“上質”とは、先に決めた検討テーマに対して問題点がかけ離れて大きかったり、または逆に細かすぎたり、あるいは抽象的すぎたりしないことを指します。
これを回避するために、どのような観点で問題を洗い出すかを箇条書きにした“観点リスト”を作成します。
この2つを使って現状の問題を正確に洗い出します。
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1.第二フェーズ(現状調査)
第二フェーズでは、第一フェーズで収集された問題の分析を行います。
一般的に組織の中で問題というのは単発で発生する事はなく、さまざまな問題が関係しています。収集した複数の問題もどこかで関係してくるはずです。これらを整理してお互いの因果関係を明確にしていきます。
まず集められた問題の中で、特に重要と思われる問題を“キー”として選び出します。
これを“キーカード”としてキーカードを中心に「この問題が発生する原因と影響」を分けて考察していきます。
つまり、キーカードに記載された問題によって引き起こされている問題を影響方向に整理し、次にキーカードに記載された問題の原因といえる問題を原因方向に整理していきます。
この考察の順番には理由があります。ある一つの問題から、その問題が引き起こす影響を考察していくことにより「事の重大性」を改めて認識する事ができます。
その結果、原因を考察するときに新たな問題を発見することができます。
既に集められた問題の中に原因や影響が見つかればそれを結びつけ、新たな問題が確認される場合には、これを追加します。
この結びつけが因果関係となります。
このように問題点を整理し表現したものを「問題点ネットワーク図」と言います。
問題点ネットワーク図を作成する事により、視覚的に問題を捉えることができます。
視覚的に確認できることにより、討議者全員が同じレベルで問題を捉えることが可能となるわけです。
問題点ネットワーク図が完成したならば、このネットワークの中で、最重要ポイントであると“思われる”ルートを選択します。
つまり、このルート上の問題を解決する事で多くの問題が解決できる“はず”です。
更に、このルート上にある問題点のうち「これを解決すると最も効果がある」と思われる問題を“真の問題点”として選択します。(複数可)
この“真の問題点”を選択して第二フェーズが終了します。
ここでは“思われる”や“はず”というあいまいな表現をしています。問題分析に限らずC-NAP全体を通してこのようなあいまいとも思われる表現は大切な意味を持っています。
C-NAPでは「参加者の合意による意思決定」に重点を置いています。これにより「出された結果は完全ではないかも知れないが、みんなの意思は統一された」という結論が導き出されます。
問題を解決するのは一人の専門家による解決ではなく「組織内の力によって解決していく」という考え方です。
もちろん外部の専門家に意見を聞くことを制限するわけではありませんが、自分たちの力でできない事を強要されても解決にはつながりません。
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3.第三フェーズ(目的展開)
第三フェーズでは、第二フェーズで明らかになった真の問題を解決する“目的”を改めて考察していきます。
問題を解決するということは、当然何らかの効果を期待する事になります。
例えば、複数種類の商品をネット販売している会社があるとします。この会社では「ネットで注文する顧客の入力ミスが多発している」という問題があり、その原因が「商品種別毎に入力画面のフォーマットが不統一であったため」とします。
まず「商品種別毎に入力画面のフォーマットが不統一であったため」の解決策としては「入力画面のファオーマットを統一する」になり、その目的を考えると「入力ミスをなくす」、更にその目的を考えていくと「入力の簡易化を図る」から「売上を伸ばす」のように目的が大きくなっていきます。つまり目的のレベルが上がっていくわけです。
このようにして問題を解決する目的を上位レベルの目的に向かって考察していきます。
目的の考察が終了したならば、どのレベルの目的を達成するかを決定します。
目的のレベルは小さな目的(下位レベル)を選んでも効果は限定的となり、あまり大きな目的(上位レベル)を選びすぎても自分たちで解決できない可能性もあるので、適切なレベルを選択します。
適切なレベルの目的を選択して第三フェーズを終了します。
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4.第四フェーズ(手段検討)
第四フェーズでは、第三フェーズで選択した目的を達成するための手段を検討します。
手段は具体的で、かつ実現可能な手段をもれの無いように様々な切り口から検討する必要があります。
まず、検討する切り口を「基本的な方策」として設定します。基本的な方策としては、例えばサービス面・品質面・コスト面、あるいは人・物・金・情報等の面などから挙げていきます。
ここでもやはり検討された全ての手段を実施する事は現実的ではない場合があります。そのため、これら手段の中で問題分析や目的展開で得られた結果に照らし合わせて最良と思われる手段を選択します。
手段を選択して、これらの実行スケジュール/担当者等を決めた後、第四フェーズを終了します。
5.第五フェーズ(まとめ)
第四フェーズまでの結果を報告書としてまとめ、組織のトップへ報告する事になります。
トップの承認を得た後に、検討結果である手段を具体的に推進します。